敬語もネストしすぎると崩壊する
プログラミングをやっていると、「ネストが深すぎるコードは読めない」という話をよく聞きますよね。
if (a) { if (b) { if (c) { if (d) { // もう誰も読めない } } } }
実は日本語の敬語も同じで、重ねすぎると人間のパーサーが崩壊します。
今回はChatGPTを使って「敬語を限界まで重ねたらどこで壊れるか」を検証してみました。
敬語の重ねがけ = 再帰関数の罠
まずベースとなる1重敬語(正しい敬語)から確認します。
1重敬語(正常動作)
| 元の動詞 | 敬語形 |
|---|---|
| 言う | おっしゃる |
| 行く・来る・いる | いらっしゃる |
| もらう | いただく |
これが普通の状態。コンパイルエラーなし。✅
2重敬語(WARNING レベル)
ここから不自然になりはじめます。
- おっしゃられる(おっしゃる + られる)
- いらっしゃられる(いらっしゃる + られる)
- いただかせていただく(いただく + いただく)
「いただかせていただく」とか、現実でもよく聞きますよね。ビジネスシーンでは割と使われてますが、文法的にはすでに冗長です。まあ、deprecated な関数みたいなもんです。⚠️
3重敬語(WARN → ERROR 境界)
- おっしゃられますでしょうか
- いらっしゃられますでしょうか
- いただかせていただきます
読んでいて脳内処理が一瞬止まる感じ、わかりますか? これはちょうど再帰呼び出しがスタックを食い始めたあたりのイメージです。
4重敬語(StackOverflow)
- おっしゃられますでしょうかございます
- いらっしゃられますでしょうかございます
- いただかせていただきますございます
はい崩壊です。もうどこで区切るかもわからない。
これは完全に StackOverflowException です。コールスタックが溢れています。🔴
5〜6重敬語(未定義動作 / UB)
おっしゃられますでしょうかございますでしょうかいただけますか
もはや日本語としての意味が失われています。
C言語でいう Undefined Behavior(未定義動作) ですね。コンパイルは通るかもしれないけど実行結果は保証されない。
まとめ:敬語の崩壊ポイント = 4重
| 重ね数 | 状態 | プログラマー的解釈 |
|---|---|---|
| 1重 | ✅ 正常 | コンパイル成功 |
| 2重 | ⚠️ やや冗長 | deprecated |
| 3重 | ❗ 不自然 | Stack使用率上昇中 |
| 4重 | 💥 崩壊 | StackOverflow |
| 5〜6重 | 🤯 意味不明 | Undefined Behavior |
4重敬語を境に、人間のパーサーは正常な解析をあきらめます。
ChatGPTは過敬語を生成するか?
ちなみにChatGPTに「丁寧に返事して」と繰り返し指示すると、普通に「いただかせていただきます」くらいの2〜3重敬語は出てきます。ただし4重以上は、さすがにRLHFでチューニングされているのか、自分から生成することは少ないです。
モデルが敬語の崩壊ポイントを学習しているのかはわかりませんが、少なくともChatGPT-4o は「StackOverflow」を起こさない程度には制御されているようです。
言語モデルも、人間も、ネストのしすぎはよくない。 どちらも同じですね。
関連記事
END